看護師は、責任が重大な業務を担当する機会が多いことや、体力面での消耗が大きいことなどから、長く仕事を続けるのが難しい職業のひとつです。各地の医療や介護の現場に勤める看護師の意識は人それぞれですが、職場に対して業務に見合った給料を貰えないことや、勤務シフトの希望が通りにくいことなど、さまざまな不満を抱えている人も珍しくありません。また、大病院ではスタッフや患者の数が多く、仕事上のさまざまな場面で人間関係に悩まされる人もいます。そうした問題に対応するために、各地の総合病院や大学病院をはじめとして、定期的に管理職がスタッフの面談を実施したり、キャリアに関する相談を受け付けたりしているところも増えています。
職場内に信頼できる看護師がいる場合には、仕事上の悩みについて互いに話し合ったり、解決策を見つけたりする方法がありますが、早々に見切りをつけて条件が良い他の職場に転職をする人も多くいます。一般的に、慢性的に人手が不足している現場においては、少人数で多くの患者の対応を行わなければならないため、看護師の職場への不満が蓄積しやすく、ハードワークが原因で体調を崩してしまうケースがよく見られます。なお、若手の看護師の間では、職場でのストレスを解消するために、日ごろからSNS上で友人や先輩の看護師とコミュニケーションを取ったり、看護師専門の人材バンクのスタッフに仕事に取り組むうえでのアドバイスを求めたりする人も多くいます。